一昨日の夜、1週間ぶりに自宅(オアフ島)へ戻って来ました。
コマーシャル撮影の現場に出てたのですが、ロケ地が僕がまだこれまで一度も足を踏み入れた事の無い未知の島「ラナイ島」。今回のロケでその全貌を初めて目の当たりに出来、疲れましたが、収穫の多いロケに成りました。
ラナイ島迄はハワイアン航空が飛んでないし、機材、スタッフと大所帯の僕たちはホノルルからチャーター機でラナイ島へ向かいました。

定員35人のプロペラ機に機材を積み込む際、一つ一つの機材を湛然に計り、飛行の妨げぬ様キャプテン自らバランス良くレイアウト。そんなに注意しないと飛べないのか?!との心配を他所に、機内はユートピアにでも向かうかのようなお祭りモード。

余った席にも機材を縛り付けてるのが判りますでしょうか?今回初めてこのような小さな飛行機に乗ったのですが、機体が軽いせいか、離陸の早さ、着陸の速度は普通旅客機の倍以上の早さで、初着陸の時は墜落してんじゃないのか?と、かなりドキドキしました。
ラナイ島へ向かう前に、ホノルルでラナイ島の地図を手に入れ、上陸前のリサーチを行ったのですが、地図を見る限り、空港から滞在したホテル(フォーシーズンズ・リゾート・ロッジ・コエレ)迄にはラナイの町を通ると明記してあった。
空港から10分程はまったく人の気配が無い荒野が続き、その後民家が見えて来た。

そろそろ町に入るのかなと思ってたら、民家が無くなり、クックパインが両側に並ぶ道の先にホテル見えて来た。

どうやら先ほどの民家があった場所がラナイの町だったようです。
今年の年始にハワイ島のヒロでロケを行った際、お店やレストランの営業時間が短かったりしてかなり不便な思いをしましたが、ラナイ島は桁外れ。探してる物がある事を有り難く思わせる島です。
ラナイの町のメイン通り

ラナイの町にあった銀行とマーケット


唯一あった劇場では「風と共に去りぬ」を上映していました。

ラナイで見る「風と共に去りぬ」はきっと味わい深いものでしょう。仕事で滞在してたので、観に行く時間は有ませんでしたが、プライベートで訪れてたら絶対に入ってたと思います。
ホテルは高級ホテル・チェーンの「フォー・シーズンズ」アメリカのフォー・シーズンズ・ホテルに今回初めて滞在したのですが、東京などのフォー・シーズンズに比べるとサービス、設備、細部のディテールは低く、少し残念でした。これはラナイ島だからというのも原因だと思いますが、、、。
ホテル内は大きな洋館をイメージしたみたいで、ロビーは大広間にような所に暖炉、そしてソファーや椅子などを並べてあり、ゲーム・ルームにはビリヤード・テーブルも完備。

裏庭は果てしなく広いです。

早朝や夜にはラナイ島に生息する野生の鹿や七面鳥などもやってくるそうです。
ロケのほうは天気に恵まれず、小雨の中、晴れ間を待つ我慢の撮影でした。途中、カメラが壊れ、修理して貰う為に日帰りでオアフ島にカメラを持ち帰ったり(オアフ島滞在時間3時間!)細かいドラマは書ききれない程ありました。最終的には撮影予備日も使い、何とか全カットを撮り終える事が出来たのですが、とにかく天気が安定しないので精神的に疲れるロケでした。
ロケが終了した28日の夕方、僕と他2名のコーディネーターは一足先にラナイ島を後にし、翌日の朝、日本行きのフライトに乗る為、オアフ島で乗り継ぎをするスタッフとその荷物を受ける為、オアフ島へ戻る事に。
連日の雨で泥だらけに成った靴を履き替える暇も無いまま、午後6時半、ロケ地から午後7時25分発の飛行機に乗る為ラナイ空港へ移動したのですが、最後の最後にここでも事件が!
★登場人物紹介★
*morty=僕
*ウィンチェル(仮名)/僕の息子と同じ学校に通う双子の息子を持つ陽気なハワイアン
*クーガー(仮名)/必要とあらば砂漠の真ん中でも宴会を開く事の出来るであろう夜の仕掛け人
最初に話を少し戻しますが、ウィンチェルはラナイ島入りする数日前に運転免許証を無くしました。飛行機に乗る際は必ず身分証明の提示を求められるので、ウィンチェルは慌てて運転免許証の再発行を試みたものの、その日が土曜日で、どうする事も出来ず、出発の月曜日を迎えた。すんなりチェック・イン出来ないだろうと予測したウィンチェルは、早朝6時に期限切れのパスポート、出世証明、そして社会保険カードを持って空港のチェックイン・カウンターへ向かったのです。
期限切れとはいえ、身分証明には変わりない。しかし、期限が切れてるという事は効力も切れてると言う事。当然チェックイン・カウンターではすんなりチェック・インさせて貰えなかったようですが、状況を説明し、何とか無事に飛行機に乗り込み、ラナイ島へ辿り着いたのです。
つまり、これから乗る「帰りの便」でも再び期限切れのパスポートを出し、それに伴う説明をしなければいけないのですよ。
チェック・インの列に並び、これから始まる攻防を頭の中でシュミレーションしてた所、僕の携帯電話が鳴った。明日の受け(スタッフの)に関する大事な話で、メモを取りながら応対してたのですが、この時クーガーが盛りのついた猿のように僕の回りを飛び回り始めた。
人が電話してるのになんやねん?!
しょうがないので通話を中断し、話しを聞いた所、「先ほど空港迄送ってくれた車の中に身分証明の入った財布を忘れた!」との事。
一人は期限切れの身分証明しか持ってなくて、もう一人は身分証明すら持ってないちゅうーて、ワシらどんなチームやねん!頑張れベアーズでもこれ以上まとまってたちゅーねん!
すぐに空港迄送ってくれた人に電話したけど、空港からホテルの間は携帯電話の電波が受信出来ないのか幾ら電話しても電話に出ない。15分程してようやく電話が繋がり、届けてくれる事に成った。
そうこうしてる間にチェック・インの列は進み、僕とウィンチェルの番に。この時ウィンチェルがお守りのように握りしめた期限切れのパスポートを見せて貰ったが、証明写真の髪型がロングヘアーの今と全然違ってオカッパだったのには思わず笑いそうに成った。
チェックイン・カウンターでそれを提示すると係の女性は困惑をあからさまに顔に表した。テロ行為が横行する現代、当たり前の対応だろう。女性は「上司に聞かないと判りません」とウィンチェルのパスポートを持って上司の元へ。
その間にクーガーの財布も戻り、無事チェック・イン。この時点で時刻は午後7時5分。離陸迄20分です。
しばらくするとウィンチェルのパスポート(何度も言うが「期限切れ」)を持って女性が戻って来た。「ボスからのokが出ました」と言ってくれた時の安堵感は戦地からようやく家へ帰れる戦士のようだったと言っても言い過ぎではないだろう。
3人とも無事にチェック・インを終え、手荷物検査へと向かった。3人の間から自然に溢れる笑み。クーガーに至っては今にも小躍りしそうな気配で溢れてた。
手荷物検査の金属探知機を通る為、靴を脱ぎ、ポケットの中の物を出してトレーに載せようとした僕はポケットに入れた手の指先に当たった物を何気に引っ張り出した、、、、、。
ラナイ島にはラナイの町にある小さなガソリン・スタンド内で営業する小さなレンタカー会社があるだけ。車も5〜6台しか無く、車種も悪路が多いのでジープが殆ど。そんな訳で今回僕達はロケで使う車を5台オアフ島からラナイ島へフェリーで送り、その5台を皆で使い回してたのですが、ポケットから出て来たのはそのうちの1台のキー。このキーが無ければ明日車が一台動かせない事に!大苦情が来るのは間違いない!(;_;)
老いた脳をNASAのスーパー・コンピューター並にフル稼働させ、この最大のピンチからの脱出を計る僕を横目に、既に自分はピンチから脱出し、他人事のように隣でほくそ笑むクーガー。もう絶望かと思われたその時、僕たちが乗る飛行機から降りて来る人達をホテルへ送るフォー・シーズンズのシャトル・バスを発見!!運転手にキーをフロントに届けてくれるようお願いし、離陸3分前に飛行機に飛び乗った。
飛行機が離陸した瞬間は先にも書きましたが、戦地を後にした兵士のような気分でした。言葉にすれば「やっと全てが終わった、、」って所でしょうか。
長々と書きましたが、ラナイ島滞在記楽しんで頂けたなら幸いです。今回は仕事で訪れたので、ラナイの町近辺しか見る事が出来ませんでしたが、何も無い所を楽しめる人なら楽しい所だと思います。古いプランテーション・ハウス(サトウキビ時代の家)も多く残っており、写真を撮る人には良い撮影対象が沢山ある島のような気がします。ラナイ島の様子は日立サイトにも原稿を書き、ここに載せていない写真も掲載する予定ですので、興味の有る方はそちらも覗いてみて下さい。
次回のロケは15日からなので、これから2週間ジムに行ったりと休みを楽しみたいと思います。